KojiLabo

麹ラボ

日本にしかいない麹菌の秘密|歴史・種類・健康への効果とは?

麹菌は日本の食文化において重要な存在であり、醤油や味噌などの伝統的な発酵食品の製造に欠かせない役割を果たしています。

麹菌の秘密を知ることで、ますます麹が好きになり、積極的に生活で取り入れたくなります。

この記事では、麹菌の存在と歴史、日本における特別な地位、さらには麹菌の種類や栄養価、健康効果について詳しく解説します。また、麹菌の購入や自宅での麹味噌作りの方法についても紹介します。

1.麹菌は日本にしかいない?

麹菌は世界各地に存在し、異なる種類があります。しかし、日本の麹菌は他の国や地域の麹菌と比べて独自の特徴を持っています。麹菌は実はカビの一種ですが食べ物を腐らせない無害のカビで、匂いも毒素も出さない日本にしか生息しない菌です。

日本の気候や土壌環境が麹菌の株を育む上で重要な要素となり、日本ならではの風味や品質を生み出しています。

麹菌の存在と歴史

麹菌は日本の食文化において長い歴史と重要な存在を持っています。古くから麹菌は、醤油や味噌、酒などの発酵食品の製造に欠かせない役割を果たしてきました。

その歴史は古代中国から日本へと伝わり、日本の気候や土壌環境に順応しながら、独自の麹菌の品種が育まれました。その後、日本独自で麹菌を専門的に培養する蔵が室町時代に作られ、自然の環境に合わせて培養していった結果、日本の独自の風味と品質が生まれました。

2.日本にしかいない麹菌の種類と特徴

麹菌は種類によって異なる特徴と利用方法を持っています。日本にしかいない麹菌は、主に以下の通りです。

  • 黄麹菌
  • 黒麹菌
  • 白麹菌
  • 紅麹菌
  • カツオブシ菌

以下では代表的な黄麹菌と黒麹菌に焦点を当て、それぞれの特徴と使われ方をご紹介します。

黄麹菌の特徴と使われ方

黄麹菌は味噌や醤油、みりん、酢の製造に欠かせない日本古来の菌種です。麹といえば米麹のような白色をイメージする方も多いのですが、麹菌の色は黄褐色が一般的だといわれています。

当初は日本酒や焼酎作りには黄麹菌が使われていましたが、クエン酸を分泌しないため取り扱いが難しいことから白麹菌が主に使われるようになりました。

近年では衛生管理と温度を徹底して管理できる設備を完備し、焼酎作りに取り入れている蔵も増えています。爽やかですっきりとした日本酒のような味わいの焼酎ができると注目されています。

黒麹菌の特徴と使われ方

黒麹菌は沖縄の伝統的な蒸留酒である泡盛や焼酎の製造に使用される菌種です。黒麹菌によって醸造される泡盛や焼酎は、個性的な香りや風味を持ち、地域の特産品として愛されています。

黒麹菌は独特の麹の香りや酵素の働きによって、泡盛や焼酎の熟成や風味形成に重要な役割を果たしています。

コウジカビには毒性がある?

黒麹カビは、食品汚染カビとして知られています。例を挙げると、パンの腐敗によって出現する黒いカビは黒麹菌によるものです。しかし一方で黒麹菌としても利用され、焼酎の醸造に古くから使われています。

しかし、黒麹カビが食品汚染に関与することもあり、黒麹菌の安全性については慎重な評価が必要とされています。しかし、コウジカビの研究がされ続けていく中、近年では黒麹菌を始めとした麹菌の安全性が確認されつつあります。

他の麹菌種の紹介とその利用方法

黄麹菌と黒麹菌以外にも、さまざまな麹菌種が存在します。例えば、白麹菌、紅麹菌、カツオブシ菌などがあり、それぞれが特定の食品や飲料の製造に利用されています。

白麹菌は日本酒や焼酎の製造に使われ、紅麹菌は沖縄の老酒や豆腐ようなどに使用されているケースが多く見受けられます。カツオブシ菌も日本由来の菌で、美味しい鰹節を作るのに欠かせません。

3.麹がもたらす健康への効果

麹は健康に良い影響を与える栄養素や健康効果を備えています。以下では麹が体に与える影響とその栄養価、健康効果について解説します。

麹の栄養価

麹菌が食材を発酵させることで、栄養素が豊富になります。麹にはビタミンB群やミネラル、食物繊維が含まれており、消化を助けたり免疫力を高めたり、疲労回復効果があることも注目されています。

さらに麹には消化酵素が豊富に含まれています。脂質の代謝をスムーズにし、毒素を排出するデトックス効果が期待できます。体内の不要な毒素を排出することで、髪や肌、ホルモンの合成を助け、美しく健康的な体作りを目指す方におすすめです。

また、麹には乳酸菌も含まれており、腸内環境を整える効果があります。良い腸内環境は免疫力の向上や代謝の促進にもつながります。

麹菌の活性と腸内環境への影響

麹菌は免疫力アップの効果が期待できます。麹菌には酵素が豊富に含まれており、これらの成分が腸内の善玉菌の増加や悪玉菌を抑制します。善玉菌の増加により、腸内環境が整い、免疫力の向上や消化吸収の促進にも繋がるでしょう。

腸内環境が改善されることにより、美肌やデトックス効果も期待できるため美容業界でも「腸活」として麹の力は注目されています。

麹が腸活におすすめな理由については、別記事「麹は腸活におすすめ|忙しくても簡単に取り入れる方法を解説」で紹介しています。

麹はダイエットにも効果的

麹に期待できるダイエット効果は、主に「デトックス」と「腸内環境の改善」です。老廃物などの毒素を排出できるため、健康的に痩せられます。

麹は酵素のチカラででんぷんを分解し、でんぷんより小さな糖のかたまりである「オリゴ糖」にします。オリゴ糖は腸内細菌の栄養源となって善玉菌を増やす効果があります。また食物繊維も含まれているため、便通の改善効果も期待できます。

さらに、低カロリーでありながら栄養価が高い点もダイエット食品として優秀です。

麹がダイエットに良いとされている理由については、別記事「麹に期待できる2つのダイエット効果!麹を使った簡単レシピ」でより詳しく紹介していますので、参考にしてください。

4.麹調味料の摂取量と注意点

麹味噌などの麹調味料は美味しくて栄養価も高い食品ですが、摂取量を過剰にすると塩分やカロリーの過剰摂取につながる可能性がありますので、注意する必要があります。

摂取量は個人の体調や生活習慣によって異なりますが、一般的には1日に3杯程度の味噌汁であれば問題ないといわれています。また、麹味噌は発酵食品のため、保存状態や賞味期限にも留意しましょう。

5.麹菌を購入して自宅で麹味噌を作る方法

麹菌は自宅で麹調味料を作るために必要です。しかし、麹菌の購入方法や選び方にはいくつか注意しなければいけないポイントがあります。

ここでは麹味噌を例に挙げ、自宅でできる作り方をご紹介します。

1.麹菌の購入と準備

麹菌を信頼できるショップから購入しましょう。パッケージに記載されている使用方法や保存方法に従って、麹菌の取り扱いには注意してください。

2.味噌用の大豆と塩の準備

麹味噌を作るには大豆と塩も必要です。良質な大豆を選び、事前に洗って水に浸けておきましょう。塩も品質の良いものを選びましょう。

3.大豆の煮込みとつぶし

大豆を煮込んで柔らかくし、つぶす作業を行います。鍋で大豆を煮込み、水分を十分に切ってからつぶしましょう。つぶし方は好みによって粗めや細かめなど選ぶことができます。

4.麹菌と塩を混ぜる

煮た大豆を適切な温度まで冷まし、麹菌と塩を加えて混ぜ合わせます。しっかりと均一に混ざるように、丁寧にかき混ぜます。

5.発酵と熟成

混ぜた麹味噌を瓶や容器に詰め、空気を抜きながら密封します。室温で発酵させ、麹味噌特有の香りや味が発生するまで待ちます。発酵の進行具合によって熟成期間は異なりますが、通常は数か月から半年以上かかる場合があります。

6.完成と保存

麹味噌が熟成したら完成です。完成した麹味噌は冷蔵庫などで保存し、適宜使用しましょう。

6.まとめ

日本にしかいない麹菌の特徴と使い方、そして体への影響について詳しく解説しました。麹菌は日々の食卓に取り入れることで、奥深さある日本独特の風味が楽しめる上、食事の栄養価を高めてくれます。ただし、摂取量や塩分にも配慮しながら利用することが重要です。

麹の魅力を活かしたレシピも多く存在し、バラエティ豊かな料理を楽しむことができます。気軽に麹を取り入れてみたい方は、粉末状の「Kojiko」がおすすめです。

「Kojiko」は忙しく過ごす方々の食生活に麹を取り入れやすいよう、麹を粉末状にして独自開発された注目の発酵食品です。関谷醸造の麹室で造られた上質な麹を粉末加工することで生の麹と変わらない美味しさをキープさせることに成功しました。

粉末状のため、麹を使った料理が初めての方でもさまざまな料理に活用しやすく、保存方法も簡単です。麹を日々の料理へ活用したい方は、ぜひ一度お試しください。