KojiLabo

麹ラボ
2026.2.10

肉加工OEMで付加価値を生む発酵素材|粉末麹を使った商品開発のヒント

最近は精肉店さんや食品メーカーの方からのご相談も増えています。特に多いのが、「肉をやわらかくしたい」「惣菜や下味商品で差別化したい」というテーマです。

共働き世帯の増加や時短ニーズの高まりにより、焼くだけ・温めるだけの商品は年々需要が伸びています。ただその一方で、硬くなりやすい・臭みが出る・味が単調といった課題も多く、リピートにつながらないケースも少なくありません。

そこで注目されているのが、発酵素材の活用です。麹は肉をやわらかくし、臭みを抑え、自然な旨みを引き出す効果があるため、惣菜や加工肉の分野でも関心が高まっています。

しかし、従来の粒麹をそのまま使うと、焼いたときに焦げやすく、魚や肉ではふき取り工程が必要になるなど、現場では扱いにくいという声も多くありました。

私たちの粉末麹「Kojiko」は、粒ではなく粉末にすることで、焦げにくく、そのまま焼けるのが特徴です。味付けとやわらかさを同時に実現できるため、精肉店や食品メーカーのOEM商品でも採用が進んでいます。

この記事では、肉加工の現場で麹がどのように活用されているのか、そして粉末麹が選ばれる理由について、実例を交えながらお話しします。

お肉のやわらかさと麹の関係

ここ数年、精肉店さんや食品メーカーの方とお話ししていて、明らかに増えているテーマがあります。それが「やわらかさ」です。

以前は、味付けや価格が重視されることが多かったのですが、最近は「硬くて食べにくい」「高齢の家族が食べづらい」「子どもが噛みきれない」といった声が増えています。

背景には、共働き世帯の増加や高齢化など、食の環境そのものの変化があります。時短商品や下味肉、冷凍惣菜の需要は伸び続けていますが、実際の現場では「手軽さ」と「おいしさ」の両立が難しいと感じている方も多いのではないでしょうか。

例えば、焼くだけの商品は便利ですが、加熱すると硬くなりやすく、冷めるとさらに食感が落ちることがあります。特に鶏肉や赤身肉では、この問題が顕著です。一度「硬い」という印象を持たれてしまうと、リピートにつながりにくいのも現実です。

また、価格を上げることで解決できる場合もありますが、日常使いの商品では限界があります。「普段の価格帯のまま、満足度を上げたい」というのは、多くの精肉店さんやメーカーが抱えている共通の課題だと思います。

こうした中で注目されているのが、発酵の力を活用した肉加工です。麹に含まれる酵素は、肉のタンパク質に働きかけ、やわらかさや旨みの向上につながります。砂糖や調味料とは異なり、自然な形で食感を改善できる点が評価されています。

ただ一方で、「麹に興味はあるが現場に落とし込めない」という声も多く聞きます。このあたりが、次の大きなテーマになります。

従来の麹が肉加工の現場で広がらなかった理由

ここまでお話ししたように、麹は肉をやわらかくしたり、臭みを抑えたりと、多くのメリットがあります。実際に、試作段階では「これはいい」と評価されることも少なくありません。

ただ、商品として継続的に使われるケースは、思っているほど多くありませんでした。その理由はシンプルで、「現場で使いにくい」からです。

まず大きな課題が、焦げやすさです。一般的な粒状の麹を肉に使うと、焼いたときに表面が焦げやすくなります。これは麹に含まれる糖分が加熱によって反応するためで、見た目や風味に影響が出ることがあります。特に焼き工程がある商品では、この点がネックになることが多いです。

次に、ふき取り工程が必要になることです。粒麹を使う場合、肉や魚の表面に麹が残ったまま加熱すると焦げやすいため、焼く前に取り除く作業が発生します。しかし、精肉店や食品メーカーの現場では、このひと手間が大きな負担になります。作業時間が増えるだけでなく、衛生管理の観点でも工程が複雑になるため、量産化の障壁になりやすいのです。

また、魚や鶏肉など臭みが出やすい素材では、ふき取りの精度によって品質がぶれやすいという課題もあります。現場では「試作では良かったが、量産で安定しない」という理由で見送られるケースも少なくありません。

さらに、味の再現性も重要なポイントです。発酵素材は魅力的ですが、扱い方によって仕上がりが変わりやすく、ロット差や工程差が出ることがあります。特にOEMやPB商品では、安定した品質が求められるため、この点は非常にシビアに見られます。

こうした理由から、麹は「興味はあるが採用しにくい素材」として扱われることが多く、導入が進みにくい状況が続いていました。

しかし近年、この状況は少しずつ変わってきています。現場の負担を抑えながら、麹のメリットを活かせる新しい形が登場してきたためです。

粉末麹が肉加工の現場で選ばれている理由

従来の麹が持つ課題を解決する形として、近年注目されているのが粉末タイプの麹です。ここでは、実際に精肉店や食品メーカーの現場で評価されているポイントをお話しします。

1.粒子が細かく、焼いても焦げにくい

最も大きな違いは、粒子の細かさです。

粒麹の場合、表面に麹が残りやすく、加熱時に焦げの原因になることがあります。一方で粉末麹は、肉の表面に均一になじみやすく、焼き工程でも焦げが目立ちにくいという特徴があります。

実際に「やわらかくなるのに、見た目がきれい」「焼成後の仕上がりが安定する」といった声をいただくことが増えています。

特に、下味肉や惣菜など、売り場での見た目が重要な商品では、この点が導入の決め手になるケースもあります。

2.ふき取り工程が不要で、作業効率が上がる

粒麹では避けられなかったふき取り作業も、粉末タイプでは基本的に必要ありません。これは現場にとって非常に大きなメリットです。

工程がシンプルになることで、作業時間の短縮・人手不足への対応・衛生リスクの低減につながります。特に食品メーカーでは、「工程を増やさないこと」が採用の前提条件になることも多く、この点が評価されています。

3.味付けとやわらかさを同時に実現できる

麹の酵素によるたんぱく質分解は、食感だけでなく旨みの向上にもつながります。そのため、やわらかくする・臭みを抑える・味のベースを整えるといった効果を一つの原料で担うことができます。

現場では、調味料を増やさずに満足感を高められる点や、自然な味づくりができる点が評価されています。特に、ナチュラル志向や健康志向の商品との相性が良く、差別化につながる素材として検討されることが増えています。

4.OEM・PB商品でも品質を安定させやすい

肉加工の商品開発では、試作だけでなく量産時の再現性が非常に重要です。Kojikoは粉末原料として配合設計がしやすく、工程のばらつきが出にくいことから、OEMやPB商品でも採用されています。

例えば、

  • 下味冷凍肉
  • 惣菜
  • 業務用食材
  • 外食向け仕込み

 など、さまざまな用途で検討されています。

まとめ

肉加工の現場では、「おいしさ」と「作業効率」の両立がますます重要になっています。やわらかさや臭み低減といった品質面の向上だけでなく、人手不足や工程のシンプル化も大きなテーマになっています。

麹は以前から注目されてきた素材ですが、焦げやすさや工程の増加といった理由で、現場への導入が難しいケースも多くありました。一方で、粉末タイプの麹はこうした課題を解決し、精肉店や食品メーカーの現場でも取り入れやすい形になってきています。

Kojikoも、大手メーカーから個人店まで幅広い現場で試作・導入が進んでおり、「やわらかいのに焦げにくい」「工程を変えずに使える」といった点で評価されています。

麹は特別な素材というよりも、現場の課題を解決する一つの選択肢です。無理に取り入れる必要はありませんが、「少しでも品質を改善したい」「新しい価値を加えたい」と考えている方にとっては、有効な手段になることもあります。

OEMやPB商品を検討している段階でも、試作ベースでのご相談が可能です。まずは既存商品へのテストからでも構いませんので、商品開発のヒントとして気軽にご相談いただければと思います。